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◆山の背、川の背
先日、岐阜県にある有名な稲荷神社へ初詣に出掛けた際、おもしろい光景に出逢った。
川幅700mほどの木曽川のこちら、愛知県側は路面が乾いているのに、
川向こうの岐阜県側は濡れているのだ。
そして似たような光景を読んだ、非常に有名な一節がある。
『トンネルを抜けると、そこは雪国だった。』
(川端康成「雪国」)
このような模様は一般的に 「山の背を分ける」 と呼ばれ、
出会う機会は結構多く、その仕組みも何となく納得できてしまうが、
今回のように川幅の広い場所でも時に遭遇する。
何故そんな現象が起きるかと云うと、
川面から立ち昇る水蒸気が目に見えないカーテンとなって、天気を分けるのだ。
先人はこの様子を 「川の背を分ける」 と、ステキに表現した。
そんなことを思いおこしていると、
とある夏、東北地方をクルマでツーリングした時の1シーンが蘇えった。
僕が走っているこちら側は、バケツをひっくり返したような土砂降りなのに、
連れの走る川向こうは、雲ひとつないピーカン(晴天)だった。
しかも憎たらしいことに、
連れはこちらの土砂降りが見えていて、にやっと笑いながら走った、という。
なつかしい夏の思い出だ。
(2008.1.5)
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