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~ 雑 想 ~



山の背、川の背

 

  先日、岐阜県にある有名な稲荷神社へ初詣に出掛けた際、おもしろい光景に出逢った。

  川幅700mほどの木曽川のこちら、愛知県側は路面が乾いているのに、

  川向こうの岐阜県側は濡れているのだ。

  そして似たような光景を読んだ、非常に有名な一節がある。

 

  『トンネルを抜けると、そこは雪国だった。』 (川端康成「雪国」)

 

  このような模様は一般的に 「山の背を分ける」 と呼ばれ、

  出会う機会は結構多く、その仕組みも何となく納得できてしまうが、

  今回のように川幅の広い場所でも時に遭遇する。

 

  何故そんな現象が起きるかと云うと、

  川面から立ち昇る水蒸気が目に見えないカーテンとなって、天気を分けるのだ。

  先人はこの様子を 「川の背を分ける」 と、ステキに表現した。

  そんなことを思いおこしていると、

  とある夏、東北地方をクルマでツーリングした時の1シーンが蘇えった。

 

  僕が走っているこちら側は、バケツをひっくり返したような土砂降りなのに、

  連れの走る川向こうは、雲ひとつないピーカン(晴天)だった。

  しかも憎たらしいことに、

  連れはこちらの土砂降りが見えていて、にやっと笑いながら走った、という。

  なつかしい夏の思い出だ。

 

                                     (2008.1.5)




雑 想


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