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~ 雑 想 ~



自分のテーマ曲

 

  「テーマ曲」と聞かれて、みなさんは何を思い浮かべるだろう。

  ここで云う「テーマ曲」とは、スランプや壁などネガティブな気持ちにぶつかった時、

  自らを励まし、勇気をくれる音楽のことだ。

  プロレスラー、ミル・マスカラス氏のテーマ曲が、ジグソーの "スカイハイ" であることは

  つとに有名だし、私はアンパンまんマーチよ、というお母さんもおられよう。

 

  僕にとっては、ベートーベンの交響曲第5番ハ短調がそうだ。

  冒頭ジャジャジャ、ジャーンで始まる、“運命” として知られる、あの曲だ。

  みなさんも一度は耳にしたことがあるだろう。

 

  何故この曲が僕のテーマ曲かと云えば、それはこの曲の生い立ちと関係がある。

  先程ご紹介した冒頭を、ベートーベン自ら 『運命はかく扉を叩く』 と語ったそうだ。

  ベートーベンが不治の病いにかかり、聴力を失ったことはよく知られた話しだが、

  音楽家(作曲家)にとって耳が聞こえなくなる事が、すなわち死を意味する事は

  簡単に想像できる。

  現に人間ベートーベンは絶望し、自らの運命を呪い、

  親しんだハイリゲンシュタットの森で遺書をしたため、死のうとまで考えた。

 

  でも結局、死ななかった!

  ハイリゲンシュタットの小鳥や花咲く植物など、あらゆる自然がベートーベンを癒し、

  見事に絶望の淵から不死鳥のごとく蘇えらせたのだ。

  その後、生まれた傑作が、この “運命” や “田園” 交響曲だ。

  僕がいつもこの曲を聴くとき、人間ベートーベンの強い意志と、

  生きることの喜び(歓喜の歌)を感じずにはいられない。

 

  もしご興味があれば、ぜひ全曲を聞いてみてほしい。

  そこに、ベートーベンの復活の歌を感じていただけたら幸いだ。

  そして、ぜひみなさんご自身の「テーマ曲」を見つけてほしい。

 

 

  参考 ベートーベンの語った全文

 

   「運命はかく扉を叩く。母の死、叶わぬ恋、そして耳の病気。

    望んでいないことが次々とやって来る。

    でも私は運命になど負けはしない!まっすぐに立ち向かって行くのだ。」

 

 

                                     (2007.4.1)




雑 想


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