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~ 植物との語らい ~



新暦について - 番外篇

 

 1.日本における新暦導入の経緯

   新暦(グレゴリオ暦)が導入されたのは明治6年1月1日のことで、

   それまで使っていた旧暦(天保暦)で云えば、明治5年12月3日に相当します。

   導入(改暦)理由は、欧米列強諸国への仲間入りを目指し、

   富国強兵策を遂行するには欧米列強の採用する暦法、

   すなわち新暦への改暦が欠かせない、との政治判断の他に

   明治新政府の財政が逼迫していたからで、

   旧暦を使い続けると、その年は閏月の有る年にあたる為、

   1ヶ月分余計に給与を支給しなければならず、

   その回避目的だったことが明らかになっています。

   加えて12月3日に改暦することで、

   2日間しか働いていないから12月分も支払れなかった、と云う

   かなりの無茶苦茶ぶりですが、

   当時の台所事情が相当火の車だったことが覗われます。

 

 2.旧暦の春分、夏至、秋分、冬至

   新暦(ローマ暦由来の太陽暦)と旧暦(中国由来の太陰太陽暦)とでは

   約23日程度ズレ*があります(=旧暦の方が遅い)。

   ですから今年2009年の場合、

   新暦1/26  ⇒ 旧暦の1/1 になります。

 

   そこで1つ問題です。

   新暦の現在、

   春分は3/21前後、夏至6/21前後、秋分9/22前後、そして冬至は12/21前後と決まっていますが

   旧暦ではいつが春分、夏至、秋分、冬至だったでしょうか?

   やはり旧暦の3/21前後、6/21前後、9/22前後、そして12/21前後だったのでしょうか?

   実はそれでは春分、夏至、秋分、冬至になりません。

   新暦の方が約23日進んでいる分、新暦に置き換えると

   4/13前後、7/14前後、10/16前後、そして翌年の1/14前後になってしまいます。

   ご存じの通り、春分/秋分が昼夜時間が一緒、夏至が昼間時間が最長(夜間時間は最短)、

   冬至が昼間時間が最短(夜間時間が最長)となる日**ですが、

   それは地球の公転軌道が変わらない限り変らない、不変の決まりです。

   よって、旧暦の2/26前後、5/29前後、8/31前後、11/29前後がそれぞれ

   春分、夏至、秋分、冬至にあたりますので、

   新暦に慣れ親しんだ我々にはちょっと違和感がありますね。

 

   さて、しっかり生活リズムに新暦が組み込まれている我々ですが、

   実は旧暦の名残りで行っている事があります。

   それが8/10-15頃の夏季休暇です。

   よくご存じの通り、お盆休みの別名を持ちますが、正確には旧盆休みです。

   酷暑を耐えた後の8/10-15頃、体を休めるために

   そのまま休暇期間が残っていると考えられます。

 

    *太陽の運行を基に決めた暦法が太陽暦、

      月の運行を基に決めた暦法が太陰暦、

      太陽と月の運行を基に決めた暦法が太陰太陽暦で、

      太陽暦では1年が365と1/4日、太陰暦と太陰太陽暦では354と1/2日になります。

      従って太陽暦と太陰暦、太陰太陽暦とでは11と1/4日の開きがあるので、

      暦と実際の観測に基づく11と1/4日のズレを調整するために

      2年に一度、閏月(22日又は23日)を加えて、そのズレを調整していました。

 

   **一般的に春分/秋分が昼夜時間が一緒、夏至が昼間時間が最長(夜間時間が最短)

      そして冬至が昼間時間が最短(夜間時間が最長)となる日と覚えていると思いますが、

      正確に云うならば、これは間違いになります。

      日の出/日の入時刻を採って調べてみると、

      昼夜時間が一緒、昼間時間が最長(夜間時間が最短)、

      昼間時間が最短(夜間時間が最長)なのは、

      それぞれ5日程度後の日にちになります。

      では何を基準に設定しているかと云うと、

      それは太陽の高度です。

      最大高度に成るのが夏至、最低高度が冬至、その中間点が春分/秋分です。

 

 3.太陰暦

   現在でも月の運行を基に暦を制定している地域があります。

   それがイスラム圏で、イスラム暦は今も生きている太陰暦の代表です。

   また現在、イスラム圏や未開文明地域を除き、

   太陽暦(グレゴリオ暦)がほぼワールドスタンダードになっていますが

   キリスト教圏でもギリシャ正教国は最後まで抵抗し、

   その導入に踏み切ったのは近世19世紀を迎えてからの事だと、云われています。

 

 4.冬至とクリスマス

   今更述べるまでもなく、イエス=キリストの生誕日は12/25ですが

   この日と冬至日(12/21前後)が近いのは、偶然ではありません。

   イエスは人々の救済のために遣わされた神の子と伝承されていますが、

   その生誕が冬至の3~5日後である事は

   最も昼の短い(夜の最も長い)日に生まれた事を示しており、

   それ以降の昼間時間が長くなって行く事をも指し示しています。

   従ってそれは、神の復活を強く印象付けることに他なりません。

 

   ※月遅れカレンダーを作成しました

   農耕作業や花観賞にお役立てください ⇒ コチラからどうぞ

 

 

                                     (2009.3.1)




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