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~ 植物との語らい ~



新暦について

 

  今日は旧暦、すなわち太陰太陽暦(農暦とも)に対する新暦、

  つまり現在の太陽暦のことについて触れてみようと思います。

  何故かと云うと、旧暦(太陰太陽暦、農暦)が中国由来の東洋暦であるのに対して、

  新暦(太陽暦)は西洋暦であり、

  その語源をローマ(ラテン語)に得ることができるため

  植物の学名を読み解くのにも役立つ、と考えるからです。

 

  新暦について触れるまえに、

  ギリシャ語、ラテン語の数詞を学んでおきたいと思います

  ご存じの通り、ギリシャ語/ラテン語の数字はⅠ、Ⅱ、Ⅲ、…のローマ数字ですが、

  1つめ、1番目などを表わすのが数詞です。

 

  ギリシャ語では以下の通りです(数字、数詞、数詞を含む身近な言葉)。

   1.Mono-     Monochrome(単色、変じて白黒)

   2.Bi-       Bicycle(自転車:2つの車輪の造語)

   3.Tri-       Triangle(三角形、楽器名)

   4.Tetra-     Tetrapod(波消しブロック)

   5.Penta-     Pentagon(五角形、アメリカ国防総省)

   6.Hexa-     Hexagon(六角形)

   7.Hepta-

   8.Octa-      Octopus(蛸:八本足)

   9.Nona-

  10.Deca-     Decimal(十進法)

 

  ラテン語では以下の通りです(同じく数字、数詞、数詞を含む身近な言葉の順です)。

   1.Uni-      Unicorn(一角獣)、Universe(宇宙、世界)

   2.Di-        Duo(二人組み)

   3.Tri-

   4.Quarda-    Quartet(4人編成)

   5.Quinque-    Quintet(5人編成)

   6.Sex-      Sixtet(6人編成)

   7.Sept-

   8.Oct-

   9.Novem-

  10.Decem-

 

  さて、ラテン語の7~10の数詞を見て、お気づきのことはありませんか?

  そう、@月を表わす名称の頭文字そのものです。

  では何故、9月が7番目、

  以降10月が8番目、11月が9番目、12月が10番目なのでしょうか?

 

  それは現在の月の呼称が

  紀元前750年頃の古代ローマ暦、ロムルス暦に遡る点にちなみます。

  古代ローマ暦では3月が年初(第1番目)の月であった為、

  9月を7番目、以降10月を8番目、11月を9番目、そして12月を10番目としたワケです。

  しかし何故3月が年初の月なのでしょうか?

  実は農耕と関係が深く、

  春が来て、ローマ地方で農作業を始められる3月を、年初に設定したとの事です。

  しかし古代ローマ暦ができた当初、n番めという月呼称だったのは、

  何も9月以降だけではありませんでした。

  実は7月や8月もでした。

  この事は当時の農耕従事期間が3~6月のわずか4ヶ月だった事を物語るとされます。

  すなわち、農耕に従事しない期間は、わざわざ月呼称を付けなくても、

  暦を管理できるから良い、との判断だったらしいのです。

  ※ちなみに、3月の呼称Marchと、行進を意味するMarchの綴りが一緒なのは偶然ではなく、

   ローマの軍神Mars(火星)が語源で、冬将軍を追い払い、

   春が、そして人々が喜び勇んでやって来ることから、

   どちらもMarchになったと云われています。

 

  さて、この古代ローマ暦、

  3月が年初で、12月が最後の月ですから、月数でいえば10ヶ月しか存在していません。

  すっぽり2ヶ月分の60日間は抜け落ちていますが、

  この期間は厳寒期で 降雪/積雪があり、農作業どころでは無かったので、

  無視されたということですから、驚いてしまいますが、

  当時はこれで良かったそうです。

 

  天文観測の発達(地球の公転軌道の再計測)、それに基づく暦学の見直しで

  ようやく空白の2ヶ月60日間に月が与えられます。

  それを行ったのが、ローマ国王ヌマで、

  12月に続いて1月と2月が設けられました。

  紀元前713年の事とされます。

  ※ちなみに改暦が行われたのは、領土が拡張し 統一した管理が必要になった点、

   それに伴い商工業が発達し、冬季も経済活動が行われるようになり、暦が必要になった点など、

   様々な背景があるようです。

 

  そして紀元前45年、

  ローマ史上最も有名なカエサル=シーザー(ジュリアス=シーザー)によって

  1月、2月が3月の前に置かれ、1月1日が年初に改められますが、

  彼の名ジュリウス(ローマ標記でユリウス)を採って、ユリウス暦と呼ばれます。

  加えて4年に一度、その最後(2/28)に閏日1日を加えて366日にするなど、

  現在暦同等の正確さ(現在暦との誤差はたった44分!)が既に確立されました。

  またこの際、従来5番めの月とだけ呼ばれた7月にJulyの名がふられます。

  その由来は7月が彼の誕生月だったから、とされます。

 

  さらにシーザーの死後、

  跡を継いだ養子のオクタビアヌス(皇帝アウグストゥス)の命によって

  8月にAugustの呼称がふられます。

  その際、皇帝である自分の月8月が

  シーザーの月である7月よりも日数が足りないのはけしからん、と云って

  無理やり2月から1日分を持ってきてしまいました。

  そのため、それでなくても他の月より1日少なかった2月が

  さらに少なくなってしまったのは有名な話しです。

  そしてこれにより、9月以降の "n番めの月" という呼称が

  実際の月順と乖離したワケです。

 

  ユリウス暦を改正し、現在の姿になった暦がグレゴリオ暦で、

  1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世が制定したことに、その名はちなみます。

 

  ※日本に新暦が導入された経緯や、その他補足説明は⇒ コチラ

 

 

 

                                     (2009.3.1)




植物との語らい


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