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◆七草粥
正月休みも、あっと云う間に過ぎ、早七日。
今日は七草粥を食する日で、人日又は七草の節句とも云う。
皆さんはもう召し上がっただろうか。
その来歴は コチラ をご覧いただくとして、
七草粥は元来、羹(あつもの)*と呼ばれる熱い汁物であったらしい。
ただ汁物とは云っても、現代の澄まし汁のようではなく、
ポータジュスープのようなドロド状態、と云えば、理解しやすいだろうか。
それが稲作の普及と共に、白米主体の粥に変わったと想像できる。
さて七草だが、云われを中心にご紹介したいが、
そこからは元日~6日まで肉尽くめだった身体や胃腸を休めると共に、
身近な青物摂取で寒冬を乗り切る力、すなわち厄払いの知恵が含まれているに違いない。
芹(セリ)
水辺に生える芹科の多年草。
独特の香気が食欲増進、消化を助ける。
その名は、1ヶ所から競り合って生えることに由来する、と云われる。
薺(ナズナ)
油菜科の越年草**で、ぺんぺん草はよく知られた別名。
今日、七草で登場する時以外は雑草と云われるほどだが、
古くから民間薬に利用されるなど、各種薬効に優れる植物。
解熱・痛み止めや下痢止め・止血・利尿や便通・生理不順・高血圧に効く。
夏に枯れるので夏無(なつな)、撫でたいほど可愛いので撫で菜(なでな)からの転訛など
その名の由来には諸説ある。
御形(ゴギョウ)
菊科越年草で、母子草(正しくは這子草)の異名。
御形とは形代(かたしろ)と呼ばれる、一種の身代わり人形のこと。
這子(ほうこ)も赤ん坊のそばに置く形代で、後に母子に転訛した、と思われる。
全草が細毛に覆われ、白っぽく見えることから、穢れや罪の祓い、
すなわち形代に利用された、と考えられる。
今日、草餅と云えば蓬(ヨモギ)だが、かつてはこれが原料だったとされ、
その効用として鎮咳や去痰がある。
繁縷(ハコベラ)
撫子科の越年草で、小鳥の給餌植物としてよく知られるが、
おひたしなど食用の他、民間療法で利尿や浄血に効き目があるとされる。
尚、難しい漢字表記は生薬名にちなむ。
仏ノ座(ホトケノザ)
畦道などやや湿った場所に生える菊科の越年草、小鬼田平子(コオニタビラコ)の異名。
その名は冬季中のロゼット様***が、仏座の蓮型に見えることにちなむ。
菘(スズナ)
油菜科越年草で、蕪(カブ)の異名。
その根形が鈴に似ることから鈴菜が転訛したとも、
古語のスズが涼、青(明緑)を指すことから、その瑞々しい葉色に由来するとも云われる。
根はジアスターゼやアミラーゼを多含し、疲れた胃腸を整える働きを持つ。
一方ビタミンCやB1・B2、カロチンなどを多含する葉の方が、栄養価は高い。
蘿蔔(スズシロ)
菘と同じく油菜科越年草で、大根の異名。
菘の代用とも、葉が青々しく根が菘よりも白いから、とも云われる。
作用効果は菘同様であり、その点からも菘の代わりに使ったことがうかがわれる。
*羊羹:中国では文字通り羊肉を使った羹を意味するが、
鎌倉時代、中国に留学した禅僧が羊羹を模した小豆と砂糖で作る蒸し餅、
羊肝餅を持ち帰ったのが最初と云われる。
その後、茶の湯菓子として出す際、肝を羹に改めたらしい。
**一年草の一種だが、秋の発芽後、冬季は生長を一旦停止
春を迎えると生長を再開し、初夏に開花・結実するライフサイクルに由来
***元来、八重咲きバラの花型に由来し、
一ヶ所から放射状や螺旋状に並ぶ様子を表わしたが、
今日では一般的に冬季の地表で節間が詰まって平たく、
葉が放射状になる様子で使われる。
その具体例として、冬季のタンポポの様子が示されることが多い。
個々の葉をロゼット葉と呼ぶ。
(2008.1.7)
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