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~ 四季を感じて ~



1月1日はなぜ節句でないか (2007/September)

 

  1月1日(元旦、元日)が節句だ、と紹介しているWebサイトは多い。

  節句とは、陽の数字(奇数)の重なる月日が基本だからムリもないが、実際は誤りだ。

  1月は1月7日の人日(七草)が正しい。

 

  あらためて述べるまでもなく1月1日は、年の初めである。

  その年の神様(歳神様:五穀豊穣を司る先祖神)を迎える初日だから、

  「(歳神様)新年、明けましてオメデトウございます」と挨拶するわけだ。

  今でもそうだが、古来より1月1日は神聖な特別日と云える。

 

  年迎え、つまり初日の出を告げるのが、鶏。

  故に1月1日は鶏(干支では酉)を奉納する(実際には食する)日にあたる。

  以降、1月6日まで犬(戌)、猪(亥)、羊(未)、牛(丑)、馬(午)の順に奉ずる。

  そして1月7日になって初めて、人を祝う日となる。

  これが人日の由来であり、節句は生きている人を祝うための日であるから、

  第一の節句日になるワケだ。

  

  さて、ここで面白いことにお気づきだろうか。

  1月1日の鶏に始まって6日の馬まで、いづれも農畜産業には欠かせない動物(獣)だ。

  加えて、犬(戌)以外は頻度の違いこそあれ、我々がその肉の恩恵に預かる動物だ。

  では何故、犬が入っているのだろうか?

  現代、我々(日本人)がその肉を口にすることはまず無いが、

  日本でもかつては(時に戦後の食糧難時代まで)食犬文化が存在した。

  隣国の中国や韓国では現在でもその文化は遺存している、と聞く。

  であるから古来、1月2日に犬(戌)を祝って(食して)も何ら不思議ではない。

  蛇足であるが、

  赤犬と呼ばれる種類が一番クセがなく美味である、と云われる。

  また犬だけでなく、近縁の狸や狐などを含む場合もあるそうだ。

 

  次に人日であるが、

  遥か太古の時代(例えば狩猟時代など)に遡れば、

  神に対する捧げ物として、人食が行われた可能性はあるだろうが、

  この暦(節句)が整備された時代は、既に安定した農耕時代に移行している。

  人肉の代用、加えて6日間も獣肉を食べ続けて疲れた胃腸を休めるための食べ物、

  それが七草粥の起こりだ。

 

 (2008.1.7追加)

  そう云えば父が存命の時、わが家では元日の朝は決まってかしわ(鶏肉)の雑煮だった。

  これもこの暦に拠るものだろうか。




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